FXの勉強 第11回  〜PCEデフレーターとは?〜

FXの勉強

PCEデフレーター

PCEデフレーターとは、米国の個人消費支出(Personal Consumption Expenditures、PCE)の価格水準を測る指標です。

つまり、アメリカ人全体が実際に購入している商品やサービスの価格が、時間とともにどのように変化しているかを表しています。

PCEデフレーターの特徴と重要性

  • 実際の消費を反映: PCEデフレーターは、家計調査に基づいて計算されるため、消費者の実際の購買行動をより正確に反映します。
  • 幅広い品目: 食料品から医療サービスまで、非常に幅広い品目を対象としているため、全体的な物価動向を把握するのに適しています。
  • FRBが重視: 米国の中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)は、インフレ目標の設定や金融政策の決定において、PCEデフレーターを特に重視しています。
  • コアPCEデフレーター: 食品とエネルギーを除いたコアPCEデフレーターは、より安定した物価動向を示し、インフレの基調的な動きを把握する上で重要な指標とされています。

PCEデフレーターと消費者物価指数(CPI)との違い

よく比較される消費者物価指数(CPI)との主な違いは、以下の通りです。

  • 調査対象: CPIは都市部に住む家計の消費を対象とするのに対し、PCEデフレーターは全米の消費を対象としています。
  • 品目構成: CPIは固定された品目バスケットに基づいて計算されるのに対し、PCEデフレーターは消費者の購買パターンに合わせて品目構成が柔軟に変化します。
  • 計算方法: 両者で異なる計算方法が採用されており、結果として若干異なる値を示すことがあります。

PCEデフレーターが注目される理由

  • インフレ指標として: PCEデフレーターは、FRBがインフレ目標を達成しているかどうかを判断する上で重要な指標です。
  • 金融政策への影響: PCEデフレーターの動きは、FRBの政策金利決定に大きな影響を与えます。インフレ率が目標を上回れば、FRBは利上げを行う可能性が高まります。
  • 経済全体の動向: PCEデフレーターは、個人消費が米国経済の大きな部分を占めることから、経済全体の動向を把握する上で重要な指標でもあります。

まとめ

PCEデフレーターは、米国の物価動向を把握する上で欠かせない指標です。

FRBが重視していることから、金融市場の動きにも大きな影響を与えます。

PCEデフレーターの動向を注視することで、今後の経済情勢をより深く理解することができます。

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