単純移動平均線(SMA)とは?
単純移動平均線(SMA)とは、FX取引における代表的なテクニカル指標の一つで
一定期間の価格(一般的には終値)の平均値を線で繋ぎ、価格の平均的な動きを可視化したものです。
https://www.fidelity.com/learning-center/trading-investing/technical-analysis/technical-indicator-guide/sma
補足:SMAの計算式
SMAは、以下の式で算出されます。
SMA[t] = (Σ価格[t-n+1] ~ 価格[t]) / n
SMA[t]
:t時点の単純移動平均線価格[t]
:t時点の価格n
:単純移動平均線の期間
例えば、20日移動平均線であれば、t時点から過去19日までの終値の合計を20で割った値が
SMA[t]となります。
SMAの特徴
トレンドの方向を把握しやすい
SMAは、過去の価格データを平均化することで、短期的な値動きに惑わされず、トレンドの方向を把握しやすくします。
上昇トレンドであればSMAは右肩上がり、下降トレンドであれば左肩下がりとなります。
サポートライン・レジスタンスラインとして機能
価格がSMAを上抜いたり下抜いたりすることで、サポートラインやレジスタンスラインとして機能することがあります。
特に、長期のSMAは強いサポートライン・レジスタンスラインとなる傾向があります。
シンプルな指標で使いやすい
計算方法がシンプルで、多くのチャートツールで標準搭載されているため、初心者でも比較的簡単に利用できます。
SMAの活用方法
トレンド判断
SMAの傾きや2本のSMAの交差によって、トレンドの強弱や転換を判断することができます。
* 上昇トレンド:SMAが右肩上がりで、価格がSMA上にある
* 下落トレンド:SMAが左肩下がりで、価格がSMA下にある
* トレンドの強弱:SMAの傾きが急であれば強いトレンド、緩やかであれば弱いトレンド
* トレンド転換:価格がSMAを上抜いたり下抜いたりすること
エントリーポイント・決済ポイント
SMAを基準としたエントリーポイントや決済ポイントを設定することができます。
* 順張りエントリー:上昇トレンドの場合はSMA上からの買い、下降トレンドの場合はSMA下からの売り
* 逆張りエントリー:上昇トレンドの場合はSMA下からの売り、下降トレンドの場合はSMA上からの買い
* 決済ポイント:価格がSMAを大きく乖離した場合
SMAの注意点
過去の価格データに基づいている
SMAは過去の価格データに基づいて算出されるため、必ずしも将来の価格変動を正確に反映しているわけではありません。
遅延性がある
SMAは一定期間の平均値を算出するため、現在の価格動向を反映するまでに遅延が生じることがあります。
単独指標での利用は避ける
SMAはあくまでも補助的な指標であり、他の指標と組み合わせることでより効果的に利用することができます。
SMAの応用テクニック
複数本のSMAを組み合わせる
異なる期間のSMAを組み合わせることで、トレンドの多重確認やトレンドの方向転換をより早期に察知することができます。
SMAと他のテクニカル指標を組み合わせる
SMAをRSIやMACDなどの他のテクニカル指標と組み合わせることで、より精度の高い分析が可能になります。
SMAは、FX取引において幅広く活用できる便利なテクニカル指標です。しかし、SMA単独での利用は避け、他の指標と組み合わせることで、より効果的に分析することをおすすめします。
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